スタンにおけるナットレイ

基本的に私はスタンでナットレイを採用することを推奨していません。
その解説のために簡単にスタンの概念や基本的な構築方針について書いてみたいと思います。
飽くまで私的で極端な見解が多分に含まれていることをご了承願います。

まず、そもそもスタンというのはどういう構築なのか。人によって解釈に相違が生じる部分であると思いますが、私は『全抜き要員など特定のポケモンに比重が掛かっていたり、自動天候を採用がされていない構築』と解釈しています。
その為、2体以上を動員して行うギミックに極端に依存することが無く、個々がある程度独立して回るという点がスタンの最たる特徴であると思います。
スタンでは、個々がある程度独立して回るので単体としての性能の底上げが重要になってきます。その為、一般にスタンと呼ばれる構築は個々の平均的な性能が高めな水準で維持されていることが多いです。
このルールにおける性能の評価は択のリスクリターンという点がある種の基準です。その為、個々の性能が高水準で維持されているスタンは択外しのリスクリターンでアドバンテージを稼いでいくというのが基本的な理念になってきます。
ここで重視したいのはリスクリターンという点です。構築段階では択の勝敗はどうしても操作出来る部分ではないため、構築段階ではリスクリターンに比重を置いていきます。つまり、択を当てる回数よりも如何に相手よりも択を外した時のアド損を少なくし、逆に択を当てた時のアドを大きくするか、というのが重要になってきます。
この辺も個々の性能を高水準に保つという部分と噛みあっていますね。

さて、ここから本題に入って行きます。なぜナットレイはスタンで採用したくないのか。それは上記のようなスタンの理念にそぐわないからです。
まず、ナットレイの性能はある程度尖っている、つまりかなり癖があるという点を理解してもらいたい。一方的に強い相手が多く、一見性能は非常に高く見えます。しかし弱い相手には本当に一方的に弱く、ノーリスクで落とされてしまう可能性という巨大なリスクを孕んでいます。これはリスクリターンという面から見たスタンの理念から大きく逸脱しています。リスクを少なくし、リターンを大きくするのでは無く、机上で考えるとリスクリータンが5:5にしかならないのです。
極端な話をするとナットレイは5勝って5負けてしまいます。しかしスタンはこの負けたときの5を如何に負け切らずに足掻くかという点が重要です。骨を切られたときに相手の肉に如何に爪痕を残すか。こういった部分からワンチャンスを見出せる可能性から負け筋を潰していく構築なのです。こうして足掻いた結果、負けが4、3と少なくなり勝ちは6、7と増え勝率単位で見たときに意味が出てくるわけです。また、そもそも負ける負けに入る可能性を少なくすることで更に勝ちを稼いでいきます。
その点ナットレイはあまりに潔く、択で勝ち負けを極端に決定してしまうわけです。
あくまで極端な例ですが。


こういった点を踏まえるとナットレイはスタンで採用されるべきでは無いでしょう。
勿論採用することを全面的に否定することはできません。勿論スタンで採用しても勝てる人は勝つことができるでしょう。しかし、あくまで勝率単位で上位を狙う構築を考えるにあたってこういった考え方をしてみるのも悪くはないのではないかと思います。
文章力ないので説明ゴチャゴチャしてます。申し訳ない。